ポンジ・スキームのカラクリ
こんにちは、占い師けんけんです!
今回はトラストリテラシーを高めるための、詐欺についての解説です。
最古かつ最恐ともいわれる「ポンジ・スキーム詐欺」についてです。
YouTube『占い師けんけんTV』では、トラストリテラシーを高め運気を上げるための情報を発信しています。
こちらの記事では
『人生で誰もが一度は遭遇する詐欺 【未然に防ごう!】』
の内容をご紹介します。
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目次
はじめに
けんけんTVでは、霊感商法やパワーストーンをどんどん糾弾していくべき、発信を続けておりますが、
私のプロゲーマーの友人のJビンさんも、貯金がほぼ根こそぎ持っていかれました。
皆さんが今後騙されないよう、深堀りして解説していきます!
ポンジ・スキーム生みの親-チャールズ・ポンジ
●チャールズ・ポンジについて理解を深めることの意味
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
と孫子も説いていますように、まずはこの忌まわしき詐欺手法を作った本人、チャールズ・ポンジについて解説していきます。
実はちゃんと意味があるのです。
fa-check-circle人物を詳しく知ることで、脳への焼き付きが強くなる
という意味があります。
ポンジ・スキームにしても、その他の詐欺にしても
「これは詐欺です!」
と自己紹介しながらやってくるわけではありません。
●チャールズ・ポンジについて
(Wikipediaより画像引用)
ポンジ・スキーム詐欺の生みの親は、チャールズ・ポンジです。
その名前から詐欺名が付けられました。
詐欺の世界ではチャールズ・ポンジはかなり有名でした。
ものすごく頭が切れる人間だったそうです。
1910年代~1920年代にアメリカで活動した詐欺師で、
ネズミ講ビジネスの源流はチャールズ・ポンジであるという説も存在しています。
イタリアのルーゴで誕生し、1903年にアメリカへ渡ります。
詐欺の手法を思いつく人間は、実は優秀な頭脳の持ち主が多く、ポンジも例外ではありませんでした。
通信販売という表のビジネスをしていた際、
海外で買う国際返信切手券の切手返還レートと外貨交換レートに差が生じることを発見します。
ここから利ざやが得られるという思いつきから、大規模詐欺をしかけて、収益をあげることに成功しました。
しかし、ポンジが謳ったビジネスは自転車操業でしかなく、破綻させることが前提の詐欺だと見破られてしまい、詐欺罪で逮捕されました。
出所後も、チャールズ・ポンジはかなり不遇な晩年を過ごします。
一時期は派手に設けることができても、ズルい方法を長く続けることはできないという典型例ではないでしょうか。
しかし、チャールズ・ポンジの詐欺手法は汎用性が高く、その後、詐欺師やその協力者を多数生み出すという結果につながってしまいました。
後世の詐欺師に与えた影響は絶大で、詐欺業界を大きく変えたと言っても過言ではありません。
最も古い投資詐欺-ポンジ・スキーム詐欺とは?
●ポンジ・スキーム詐欺は勝手にやって来る
基本的に、投資詐欺の大半は、実はポンジ・スキーム詐欺と言われています。
騙されるかどうかは抜きにして、人生で誰もが一度は何らかのポンジ・スキーム詐欺を持ちかけられる可能性が高いのです。
関わりたくなくても、誰かが話を持ち込んでくるのです。
宗教・マルチ・保険の勧誘と一緒で、勝手にやって来ます。
●異常に高い利回り率
投資に詳しい人であれば、異常に高い利回り率を怪しみます。
ですが、それほど投資に関する知識が無い人をターゲット選ぶことも少なくありません。
利回り50%、というあり得ない話を「あなただけに教えます」と伝えて騙そうとするのです。
実際に私の周りで、このあり得ない利率の話に乗って、騙されてしまった人がたくさんいます。
悲しいことですが。
世界最大・最高の投資家である、ウォーレン・バフェット氏ですら、利回り2割強なのです。
ポンジ・スキーム詐欺の運用法
ここで、通常の合法的な投資と、ポンジ・スキームを比較しながら解説していきます。
●合法的ビジネス投資の運用
●ポンジ・スキーム詐欺の運用
最初のうちは成り立っていて、多くの人が多額を出資し、表面上はうまくいっているように見えます。
ですが、集金したお金を配当金に見せかけるのには限界があります。
どこかの段階で必ず破綻します。
ポンジ・スキーム詐欺は長期的に騙すことが多いため、ある日突然連絡がつかなくなります。
その段階で「あれ?おかしいな」と気づいても後の祭りです。
信頼できる周囲の人間が出資しているのを見て
「あの人達が出資しているのであれば、自分も出資して問題ないだろう」
と思い込むケースも多いのです。
そのため、広告塔に有名人・芸能人を雇うこともしばしばあります。
途中段階まではかなり信頼を得るため、騙された側の精神的ダメージはかなりのものになります。
また、詐欺と判明するまでの期間が長く、詐欺が発覚した後は被害額が甚大になることも少なくありません。
ポンジ・スキーム詐欺を仕掛ける人間は、ある日忽然と姿を消し去るのです。
過去に起きた有名なポンジ・スキーム詐欺の実例
ポンジ・スキーム詐欺への理解を深めるためには、過去にあった事例を知ることが大切です。
3つの有名な事例を紹介していきます。
●プラストークン事件
2018年から行われていた、推定被害総額30億ドル(約3,100~3,300億円)にものぼる暗号資産巨額詐欺事件です。
「仮想通貨を預けていれば月利10%の利益を約束します」
と高い利回りをアピールして多くの人を騙しました。
「AIを用いた取引をする」と説明していたのもいかにも現代的な詐欺という印象を受けます。
運営者は、イーサリアムやビットコインなどの仮想通貨を詐欺に利用しました。
しかも、盗まれてしまった仮想通貨は、すでに世界のあらゆる世界に送金済みです。
このように、仮想通貨の詐欺は、実質取り戻すことが不可能なのです。
日本人の被害者もいたそうですので、
「自分は他人よりも情報を先取りして入手できる」
とうぬぼれている人ほど、この手の詐欺に遭遇する確率は高くなるかもしれません。
●BitClub事件
ビットコインのマイニング設備への投資と称して、日本円にして800億円近くをだまし取った詐欺事件です。
こちらも、仮想通貨関連のポンジ・スキーム詐欺です。
プラストークン事件ほどの規模ではないものの、ビットコインマイングを使ったこともあり、一部で話題になりました。
3名のアメリカ人が、
「ビットコインマイニングをするためにBitClubへ出資しませんか?」
という投資話をアメリカの投資家に持ち掛けて、お金を騙し取りました。
BitClub事件ではユーザーに
「他のユーザーをどんどん紹介してほしい」
と呼びかけていたことも判明しました。
新規ユーザーを紹介すると「紹介者ボーナス」が配られていました。
このようなマルチ商法に近い仕組みを取り入れるポンジ・スキーム詐欺も珍しくありません。
●ナスダック事件
過去にあった最大のポンジ・スキーム詐欺といえば、この「ナスダック事件」でしょう。
被害総額は、なんと約6兆円です。
ここまでの規模になったのには理由があります。
詐欺をしかけていた、バーナード・ローレンス・マドフは、金融業者、相場師、投資顧問として長年信頼を得ることに成功していました。
マドフ氏は、ナスダックという名の知れた企業の会長をしていたので、かなり権威があったのでしょう。
ポンジ・スキーム詐欺は長期に及ぶことが多いのです。
このナスダック事件は25年に渡り続いた投資詐欺でした。
マドフ氏が設立した、マドフ投資会というグループで不正行為が行われていたのですが、そのやり方が非常に巧妙でした。
「投資会に入りたい」と希望した人の全員を受け入れることはせずに、たまに断っていたというのです。
これは、人間心理をしっかりと理解した巧妙な手法です。
すぐに手に入ったり、たやすく願望が叶うことに人は価値を見出しません。
障壁があったり、すぐに願望が満たせないものほど「価値があるに違いない」という無意識の思い込みが生まれます。
大規模な詐欺をしかける人間は、総じて頭が良く、マドフ氏も人の心理を徹底的に理解・研究したはずです。
投資話のブランディングにも長けていました。
2008年に逮捕されたマドフ氏には懲役150年の判決が下されました。
ポンジ・スキーム詐欺の見抜き方
最終的に、ここが大事にになります。
逆に言いますと、きちんと見抜けていれば何も怖いことはありません。
主にチェックすべきポイントを解説していきます。
fa-check-circle元本保証を強調
fa-check-circle勧誘者のキャリアが怪しい
fa-check-circle他者を紹介すると報酬が発生するシステム
●常識外れの利回りの高さ
この記事の最初の方でも紹介しました通り、
世界一の投資家と言われているウォーレン・バフェット氏ですら、生涯の利回りは2割を少し超えるほどなのです。
投資は甘い世界ではありません。
10%を超える利回りでもかなり高いといえます。
もちかけられた投資話で、桁違いな利回りであれば、その時点で詐欺確定!と判断して問題ありません。
「うまい話には裏がある」と脊髄反射で思えるようになれなければ、ずっと詐欺師に騙され続けるかもしれません。
●元本保証を強調
投資経験がほとんど無い人からすると、「元本絶対保障」という謳い文句は安心できる材料かもしれません。
しかし、資産運用において「元本保証」というのがそもそも無い話なのです。
投資には常にリスクが伴います。
投資した金額以上の損失が出る可能性もあります。
今や大企業でも倒産する時代です。
「元本保証」=「会社が絶対に倒産しない」と言っているようなものです。
会社だけでなく国でも同じ事が言えます。
2009年に「ばらまき政策」による赤字が露見して、ギリシア危機が訪れたのを覚えている人もいるでしょう。
国債を買っていても国家が破綻する可能性はゼロと言い切れません。
ましてや、個人間の投資であればなおさらです。
●勧誘者のキャリアが怪しい
テクノロジーが発達したおかげで、詐欺業者や詐欺師などを検索で調べることが容易になりました。
また、キャリアを開示しているかいないかも、スマホやパソコンさえあればすぐに確認することが可能です。
投資話を持ち掛けてきた人の名前をネットで検索して、もし信頼できないキャリアだったとしたら、その案件には載らない方が良いでしょう。
Googleなどの検索エンジンだけでなく、Twitter・InstagramなどのSNSでも詳細に調べることをおすすめします。
●他者を紹介すると報酬が発生するシステム
ねずみ講まがいのやり方を導入している場合もあります。
裏を返せば、
「紹介システムが無ければ普及することが不可能な投資案件」
と捉えられます。
好条件の投資案件は、いずれ情報行き渡っていくものです。
それができないからこそ、人為的な紹介システムで拡散しているのです。
あなただけに美味しい話がくるのはなぜ?
●カモに見られているにすぎない
これは投資詐欺に限らずなのですが、なぜあなただけに美味しい話が回ってくるのでしょうか?
そこに不信感を抱かない場合は、投資詐欺に遭う確率がかなり高いです。
ギャンブルで「〇〇必勝法」などの書籍が出回っているのはなぜでしょうか?
それは、その本を出す人がお金儲けをしたいからです。
本当にその必勝法が100%的中できるのであれば、本などを出さずに、その方法を使って自分で稼ぎ続ければよいのです。
それができないから、書籍出版などの別の方法でお金を稼げる方法を探しているのです。
詐欺も全く同じです。
なぜあなたに投資話を持ち掛けてくるのか?
それは、カモに見えているからに他なりません。
●承認欲求が詐欺を引き寄せやすくする
詐欺師が利用するのは、ターゲットの承認欲求です。
正常な判断能力を持つ人であれば、
「なぜわざわざ自分にそんな話を持ち掛けるのだろうか…?怪しい」
と、疑うものです。
しかし、一部そうはならない人がいます。
それは、強烈な承認欲求を持っている人たちです。
他者を操作しようとしたり、騙そうと企む人間は、相手の承認欲求の度合を推しはかります。
承認欲求の奴隷ほど騙しやすい人はいません。
承認欲求が強すぎる人は
といった思いを抱いています。
承認欲求が強い人ほど、特別扱いに弱いものです。
fa-child「他の人にはまだ話していませんが…」
fa-child「特別にあなただけに教えます」
といったフレーズを聞くだけで愉悦状態になります。
「やっと自分の事を気づいてくれる人に出会えた!」
「自分の特別さを見抜ける人が表れた!」
と、高揚しっぱなしになります。
もちろんこれは詐欺師の操作によって誘導されているにすぎません。
「自分は承認欲求が強すぎるようだ」
という自覚がある人は、ポンジ・スキーム詐欺を始めとした詐欺に遭わないように注意してください。
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内容をきちんと理解して知識としてストックしておくことで、詐欺に遭う可能性を減らすことができます。
【注意!】世界最恐の詐欺(ポンジ・スキーム)の仕組みと見抜き方